新しい便利な決済方法 「でんさい」とは?
企業間の支払いには”手形”というもの用いられています。
不渡り(支払い不能状態)になってしまうと処分もあります。そうすると、不渡りを出した側の企業も、受け取る予定だった企業も困ってしまうことになります。
今この手形という決済方法を電子化した”電子記録債権”略して”でんさい”というものが活用され始めています。皆さんはもうご存知でしょうか。
この”でんさい”というものを利用すると、今までは支払期日が来るまではどうにも動かすことができなかった売掛金、手形の一部を別の支払いに充てたいといったことが難しかったのですが、分割したり、支払期日の前に支払いに充当することも可能になりました。
もちろん”でんさい”にも手形と同じく「支払不能処分制度」も設けられており、より確実に売掛金を回収できるような仕組みも取り入れられています。
そしてもし期日以前に現金化する必要がある、という場合では一部でもすべてでも処理ができるという便利さもあります。
でんさい割引とはどういうことなのか
でんさいを”割引”するというのはどういうことか、よくわからないという方もいらっしゃるでしょう。
安くするという意味の割引ではありません。
例えば1000万円のでんさいを所持している場合、支払期日まではまだ期間があるけれども300万円は支払に必要だということもありますよね。
そういう場合には、利用している金融機関によって割引料、手数料は異なりますが、たいていは前日営業時間中に申し込みをしておくことで、300万円分の手形を金融機関に譲渡するという形にして、300万円を用立てることができるのです。
ただし、この割引が記録できる金額は1万円~100億円の範囲内と決められています。
ちなみに、取引後の残高が1万円を切るという場合には記録は可能です。